クオリア体験と僕が幽体離脱した話1

クオリア体験と僕が幽体離脱した話1

これで、あなたも幽体離脱できるようになります

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皆さんは、いつも、どのようにして幽体離脱しているでしょうか?
(いきなり、何の話やねん)
(っていうか、できるヤツ、そんなに、おらへんで)

僕は、いつも、エジプト式です。
(他に何式があるっちゅうねん)

 

中学時代、幽体離脱がブームになりました。
ブームといっても、僕の友達数人の間だけですが。

「自分の意識を肉体から分離させて、どこにでも飛んでいける方法があるねん」
「肉体から離れた意識のことを幽体って言うて、これを幽体離脱って言うねん」
と友達のゆうじ君は教えてくれました。

「すげぇ! 街とかを見下ろして、好きなとこに飛んで行けるんか?」
「そうや、日本だけやないで。行きたいとこを頭で思い描いたら、一瞬で、その場所に移動できるんや」
「マジ、すげぇ! やり方教えて!」

「そうやなぁ。初心者には、エジプト式がええやろな」
「何式でもええから、教えて!」
「ほな、教えたるわ」
「まず、仰向けに寝るんや。ほんで、自分の体の上に、ピラミッドが浮いてるとこを想像するんや」
「リアルに想像できたら、『ファラオ!』って心の中で叫んだら、気が付いたら、肉体から幽体が飛び出てるわ」
「それだけでええんか。意外と簡単そうやな」
「それじゃ、今晩、寝るとき、試してみるわ。」
「うん。離脱できたら、深夜0時に、みんなで、この教室に集まろ!」

そういって、約束しましたが、その日は、だれも幽体離脱に成功しませんでした。
教えてくれたゆうじ君も、一度も成功したことがなかったそうです。

その後、何度か同じ約束をしましたが、誰も成功することなく、幽体離脱ブームは、ほどなく過ぎ去ってしまいました。
ブームが過ぎても、僕は、どうしても幽体離脱があきらめられず、毎晩、「ファラオ!」と叫んでいましたが、一度も成功することはありませんでした。

 

それが、ある夜のことです。
いつものように眠りについて、夜中に、はっと、目が覚めました。
目が覚めたのですが、ちょっと様子がおかしいのです。
意識ははっきりしているのですが、目が覚めたのは、夢の中のようでした。

夢の中で、これは夢だとわかった状態です。
後から知りましたが、これは、明晰夢と言うようです。
その時、「これが自分が作り出した自分の夢なら、なんでも自分の思い通りにできるんじゃないか」と思ったわけです。

 

そこで、思いついたのが、幽体離脱です。
「今なら、できるかもしれない」と思い、いつものように「ファラオ!」と叫びました。

すると、足首がゆっくり持ち上がる感覚がしたのです。
でも、肉体の足首はそのままで、ピクリとも動いていません。
持ち上がってきたのは、幽体の足のようでした。

幽体の足が、肉体の足から抜け出して、ゆっくりと上がっていったのです。
足としての感覚があるのは、幽体の方の足で、抜け出た後の肉体の足は、感覚が全くありませんでした。

 

「おっ、うまくいきそうだぞ」
そう思って、さらに抜け出すと、足、腰、胸と順に幽体が持ち上がってきました。

そのとき、ふと、思いました。
「今、こうして考えてるのは、自分の頭の脳だぞ」
「脳があるのは、肉体の頭で、もし、このまま幽体が完全に肉体から抜け出たら、こうやって考えるのは、幽体の脳なのかなぁ?」
「肉体の脳がなくても、考えたりできるのかなぁ?」

そう考えたとたん、今まで順調に浮かび上がって、肉体から離れ始めた幽体が、首のところで止まってしまいました。
幽体と肉体とは頭でつながり、首から下の幽体が、斜め30°ぐらいになって体から抜け出た状態で止まってしまったのです。

 

(手描きかよ!)

 

「しまった。余計なことを考えてしまった。あと少しで、幽体離脱が成功するのに!」
そう思って、焦りました。
焦っても、いっこうに、頭だけは抜け出すことができません。
しかし、幽体の感覚はしっかりとありました。
肉体の方の感覚は、全くないのですが、半分抜け出した幽体の体は、自由に動かすことができました。

そのとき、いいことを思いつきました。
「そうだ、勢いをつければ、抜け出せるんじゃないのか」と。

つまり、そのままふわりと抜け出すのでなく、幽体に勢いをつけて飛び出すのです。
具体的には、屈伸の要領で、膝を曲げた状態から、一気に膝を伸ばして、幽体を足先の方に飛び出させるのです。

やってみると、わずかですが、顎先ぐらいまで、幽体が抜け出たような気がしました。
「おっ、これはいけるかもしれない!」
そう思い、うんっ、うんっ、と何度ももがいていました。

 

 

とっ、その時です。
部屋の外で物音がしたのです。
どうやら、父親が、トイレに行こうと起きてきたようです。

「これは、ヤバイ!」と焦りました。
もし、見つかったらどうしようと。
もし、父親がこの光景を見たら、どう思うかと思って、ぞっとしたのです。

 

夜中にトイレに行こうと思って起きだして、ふと、息子の部屋を見たとします。
すやすやと眠っていると思っていた息子が、なにやら、半透明の体が首から斜めになって宙に浮いているのです。

しかも、よくみると、半透明の体は、空中で必死で屈伸をしているのです。

何十年も、公務員として働いてきた人です。
(登山と読書が趣味のマジメな男やったなぁ)

そんな男が、寝ている自分の息子が、半透明となって肉体から抜け出そうとしているところを目の当たりにしたのです。
人に言えば、頭がおかしくなったと思われるでしょう。

「むっ、息子が・・・」
「はっ、半透明になって、夜中に、空中で屈伸をしてたんや!」

「お父さん、しっかりして!」
「おっ、おとーさーん!」
母も、うろたえることでしょう。

自分のせいで、これ以上、両親を悲しませるわけにはいかない。

そう思った瞬間です。
抜け出そうとしていた幽体が、すぅ~と、元の肉体に戻っていきました。

 

すぐそばで、幽体離脱しかけた息子がいたとはつゆ知らず、父親は、トイレに立ち去っていきました。

その後、父は無事、定年まで公務員を勤めあげることができました。

 

これが、僕が幽体離脱にもう少しで成功しそうになった話です。
クオリアの話のつかみのネタのつもりが、ちょっと気合を入れて書きすぎてしまいました。
(つかみのネタやったんかい)

なので、クオリアの話は次回にします。
(えっ、今回は、これだけ?)

 

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“クオリア体験と僕が幽体離脱した話1” への4件のフィードバック

  1. アバター 丸井均 より:

    その幽体こそがクオリアを感じている実体ではないかと思います。
    クオリアは物質ではないので物質よりも幽体とのほうが親和性があるのかと。
    物質である脳がクオリアを感じるのは無理がありますが、幽体のほうなら違和感無く感じられそうです。

    • 田方 篤志 田方 篤志 より:

      コメントありがとうございます。
      僕の考えは、「意識の仮想世界仮説」で書いたとおり、意識が感じている世界は、ヴァーチャルリアリティそのもので、無意識の自分が創り出している世界です。
      なので、身体とは別に幽体が存在すると思っていれば、明晰夢のような状態になれば、身体から幽体が分離することもできるし、自由に空を飛び回ることもできるはずです。
      なぜなら、幽体が自由に飛び回っている世界は、自分の無意識が創り出した世界なのですから。

  2. アバター Hanabatake より:

    幽体離脱、私はしばしば足から浮くので、検索したらここに行き着きました。
    抜けるまでラジオの受信不良みたいな雑音が耳いっぱいに聞こえ、少し怖いのですが、
    抜けてしまうとかなり楽しいです。
    走ってる車なんか怖くなくてぶつかってもスルーするだけですし、
    高いビルの屋上から飛び降りたこともあります。
    ただし、ふわふわ浮遊する感じで立ち止まれない欠点があります。
    それと私の場合、体ではなく、オーブみたいな光の玉になった感じで漂います。
    体を意識すると、いつの間にか体に戻ってます。
    現実と少し景色の見え方が違いますね。
    ややうすぼんやりした感じで大気の温度を感じません。
    抜けているときはちゃんと霊体だという自覚があります。

    • 田方 篤志 田方 篤志 より:

      hanabatake様

      コメント、ありがとうございます。
      本当に幽体離脱できるタイプの方なんですね。
      羨ましいです。
      ここに書いた話とは別で、幼少期に幽体離脱した話はYouTubeでも語ってます。
      オカルト解禁 意識は霊かプログラムか」です。
      そちらでも語ってますけど、肉体から離れた感覚はあるんですけど、外の景色がちゃんと見えるって感じはしないんですよ。

      幽体離脱したときに見える光景は、本当に、肉体から離れた光景なのか?
      眼球は肉体にあるのに、そんなことが可能か?
      その事を徹底的に取材して確認した本があります。
      立花隆の「臨死体験」です。
      この本では、世界中の幽体離脱体験者を取材してまわって、なかなか決定的な証拠が得られないって話が続きます。
      ところが、最後の最後で、寝てる位置じゃ物理的に絶対に見えない物を見たって症例が出てきて、それだけは、本当に肉体から離れた位置から見てるとしか言えなかったそうです。
      やっぱり幽体離脱ってあるんですねぇ。
      出来る人がうらやましいです。

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